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こんにちは。
多くの人が転職の際にお世話になるであろう転職エージェントですが、世の中にはたくさんの会社やサービスがあってどれがいいかよくわからないですよね。
また、会社が同じでも担当者が違ったりするとまったく別会社、別サービスのように感じることもあるでしょう。
そんな転職エージェントですが、使えない担当者には一定の特徴があります。
転職エージェントの使えない担当者を回避する為にも使えない担当者の見分け方について考えましょう。
3秒で理解する転職エージェントのビジネスモデル
転職エージェントの使えない担当者を見分ける為には、転職エージェントのビジネスモデルについて理解する必要があります。
非常にシンプルですので、3秒で理解出来るように図にしてみました。
ポイントは2つ
- 求職者はお金の負担が無い
- 入社したら企業が転職エージェントに手数料を支払う
転職エージェントは求職者が紹介した企業に入社しないと1円も手元にお金が入りません。
つまり、紹介したからにはめちゃくちゃ入社してほしいです。
このインセンティブの奴隷になってしまうと、「求職者が求める転職をすること」よりも「(どこでも・誰でもいいから)入社させること」を優先させてしまい、求職者からみると使えない担当者になりがちです。
転職エージェントのサービスに沿ってより具体的に見ていきましょう。
転職エージェントの使えない担当者の見分け方
転職エージェントを利用して、転職するまでにはステップが4つあります。
Ph1:エージェント面談
求職者がサイトに登録すると転職エージェントとの面談が行われます。
履歴書を見ながら志望する業界や業務内容、ポジションについてアピールしつつ、こんな業界の求人がありますよ的な会話が進むでしょう。
ここで抑えておいてほしいことは、あなたの担当者は求職者の担当であって、企業担当は別にいて転職エージェント内で連携しているということです。
求職者側の担当者にこんな特徴があったら要注意です。
- 大量の社数(多い時は20社以上)を紹介してくる
- 連絡が遅い
- 紹介する企業のことを聞いても担当者はよくわかっていない
- 企業面談にエントリーしても書類が通りにくい(転職エージェント内の企業側担当者ではねられている)
上記の特徴がある担当者は、転職エージェントのビジネスを確率論で考えがちな方です。
「求職者のキャリアを親身になって考える」みたいなキレイなイメージを打ち出しがちな転職エージェントですが、とにかく大量に人を送り込んで誰か通れ的な真逆の発想です。
確率論で考えちゃうから、大量の社数を大量の求職者に対して提示しているから連絡は大量に来るし、連絡も遅れがちです。
当然、そんなに大量の社数を紹介していたら自分がよくわかっていない企業も紹介することになるでしょう。
社内の企業担当者にも「この人はどうみても違うでしょ」と言って企業面談に辿り着く前に転職エージェント内で書類で落とされてしまいます。
転職エージェントのビジネスモデルが成功報酬型なので、どうしても構造的にインセンティブの奴隷になってしまう担当者はいらっしゃいます。
インセンティブの奴隷すぎて、確率論的に大量に送り込んで結果を出そうとするタイプかなと思ったら、担当者を変えてもらうか、転職エージェントごと変えちゃいましょう。
また、「厳しい環境に勝手に堪えて成長する人」を採用したい(≒教育コストを掛けたくない)企業を積極的に紹介するエージェントもいらっしゃるようです。そういう企業は内定は出やすい反面、退職も多いわけで、そういう企業を紹介する方は、短期的な利益に目がくらんでいる転職エージェントと言えるでしょう。
自分の利益を最優先に考えているような転職エージェントは誰も教えてくれませんので、ご自身の嗅覚で感じ取りましょう。
Ph2:企業面談
書類が通って企業面談が決まったら、転職エージェントによっては、面接対策を手厚くやってくれる方と「面接頑張ってくださいね。よろしくで〜す」と言って特に何もしない方とがいらっしゃると思います。
注意した方が良い転職エージェントにはこんな特徴があります。
- 企業面談に臨む際に志望動機を見るといった対策をしない
- 過去の面談での質問内容の情報を持っていない
- 面接終わってもどうだったかあまり聞いてこない
使えないエージェントは確率論で考えがちなので、一人あたりに工数を掛けません。
その結果、企業面談はあなたに任せっきりで、通りやすくするようなことに対してはあまり労力を使ってくれないでしょう。
私が知っている敏腕エージェントはこんな指導をして頂きました。
面談なので、相手が欲しがる人物像をある程度演じる必要はあります。
あの会社は、スキルうんぬんよりも理念に共感すること第一義的に考えているので、そこにマッチするような志望動機がないと絶対に通りません。
今の志望動機だと弱いので、書き直しましょう。
このあと志望動機だけで3〜4回のやり取りをして修正しました。
その時は「このやり取りはなんなんだ?」と思いましたが、結果的にその対策があったからこそ内定ももらえた気がします(結果的に私は転職せずに起業しちゃったけど。)
面接を通るような協力をしてくれない方は使えない担当者の烙印を押して、さっさと変えましょう。
Ph3:内定・意思表示
企業面談を乗り越えて、内定が出たら条件交渉に入ります。
この時に転職エージェントから見たらあなたは現金に見えてくるでしょう。
入社さえしてしまえば、当然自分の手柄になるからです。
この時に使えない担当者は猛プッシュで必死にクロージングを仕掛けてくるでしょう。
↑担当者の心の中
本来ならば、内定が出た段階で求職者の立場は採用側と逆転してとても強くなります。
良い担当者だったら、「他にも採用が進んでいるのでまってほしい」とか「他からもっといい条件が出そうなので見直してほしい」と企業側にはたらきかけて、引き伸ばし工作や条件交渉をやってくれるでしょう。
目先の利益にガッつくようでは転職エージェントの掲げる理念からは遠い存在であり、使えない担当者と言われても仕方ないでしょう。
転職エージェントを使わないとどうなるのか
そんなに使えない転職エージェントが多いのであれば、直接エントリーした方が良いのではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
結論から申し上げるとそれでも転職エージェントは使ったほうが良いです。
理由は企業側の採用窓口である人事部がリスクを取りたくないという構造的な問題です。
人事部としては直接採用するとなると履歴書に書いてあることが本当なのか、そもそも本人なのかといったリスクが発生します。
当然バックグラウンドチェックをする必要は出てきます。
そうなれば、結果が出るまでに余計な時間が掛かります。また、その場では何も出てこなかったとしても入社後に不祥事が起きた場合には言い訳が出来ません。
サラリーマンとして雇われている人であれば、そんなリスクは外部の転職エージェントにアウトソースしたくなるものです。
企業側のメリット:
- バックグラウンドチェックをアウトソース出来る
- 何か問題があった時に最悪、転職エージェントの責任に出来る
企業側のデメリット
- 手数料が発生する
求職者のメリット:
- 企業側でのバックグラウンドチェックが省かれて、対応がスムーズになる
求職者のデメリット
- 使えない担当者にあたるリスクがある
企業側の保守的な人事部がリスクをアウトソースしたがるのは当然ですし、その為の手数料であればケチらずに払うでしょう。
逆に求職者は、使えない担当者さえ回避すればデメリットはほとんどありません。
使えない担当者を避けることが出来たら、あとはあなたの力量を存分に発揮すればいいだけなのです。
転職エージェントを通じて身につけるビジネススキル
ここで転職エージェントを使うことのメリットを違った角度からも考えてみましょう。
どんな企業であっても競合他社はいますし、他社のサービスとの差別化をどうやってしようかと必死に考えていることは説明するまでもないと思います。
そこで、転職エージェントを複数使うことによって競合サービスを比較・分析するというビジネススキルを鍛えてみてはいかがでしょうか。
具体的にはタイプの異なる転職エージェントに3−5社登録してみて、いろんな切口で比較してみるのです。
こんな表を自分で考えて埋めていくイメージです。
大手エージェントと特化型と個人型といった感じでタイプの違うエージェントを同じ視点で見たときにそれぞれどんな特徴があるか。
こんな切口はどうでしょうか。
- レスポンスの速さ
- 紹介社数
- 面接対応の様子
- 担当者が企業をどれぐらい理解しているか
- 自分に近い事例の紹介数
- 内定後の交渉
- クロージング時の迫り方
- 他にもいろんな切口で比較できるでしょう。
こんな視点で考えながら転職活動をするとビジネススキルも身につけることが出来ます。
物は考えようですので、転職活動もこのような視点で意味のある活動として捉えることが出来るとその後の人生が豊かになるのではないでしょうか。
おすすめ転職エージェント
タイプが異なる転職エージェントを使い分けで見ましょう。
大手型と特化型とを上手に使い分けて、自分にあった転職エージェントをみつけてください。
大手総合転職型エージェント
大手総合型の転職エージェントといえば、dodaとリクルートエージェントではないでしょうか。
求人数も多く、世の中の求人情報をざーーっと眺めることが出来ます。
全体感を掴むことが出来ますし、使えない担当者にあたってしまっても変更が可能です。
ハイキャリア特化型
もう少し上のハイキャリアの方は、ハイキャリア特化型のエージェントがおすすめです。
リクルートによるハイキャリア求人特化のリクルートダイレクトスカウト、
年収1000万以上特化のランスタッド、
もはや説明不要のビズリーチのどれかに登録してみれば十分でしょう。
業界特化型
行きたい業界が決まっているのであれば、業界特化型のエージェントが絶対的におすすめです。
確率論で考える担当者が少ないですし、企業側の情報には熟知しております。
コンサル業界であればアクシスコンサルティング、PEファンドや投資銀行のような金融関連であればコトラでしょう。
あなたが行きたい業界が絞られているのであれば、特化型エージェント1社は試してみてください。
まとめ:転職エージェントの使えない担当者を回避すれば強力な味方になる
今回は転職エージェントのビジネスモデルの構造的な部分から、担当者が堕ちてしまう構造的な罠について取り上げてみました。
転職エージェントにもプロフェッショナルの矜持を持って仕事に取り組んでいる敏腕エージェントもいますし、使えない担当者も悪い人ではありません。
構造的にどうしても確率論で数字を追いかけていがちです。
また、企業側にも転職エージェントに高い手数料を払ってでも使うインセンティブもあります。
ぜひ、上手に転職エージェントを使いこなして、自分がもっとも輝ける次の舞台を見つけてください。
以上「転職エージェントのビジネスモデルを理解して使えない担当者を見分ける方法」でした。
合わせて読んでほしい
どんなに敏腕転職エージェントであっても教えてくれないことが一つだけあります。ぜひ、こちらも参考にしてみてください。
大学卒業後、ファンド・コンサルで10年以上働いて独立しました。今は、個人でコンサルやりながらニッチなメディアの運営を行っております。詳しいプロフィールはこちら。
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