「代替案を出せ!」というセリフって聞いたことがありませんか?
議論していて、不満と文句だけを言う人がいます。
限られた時間と情報の中で意思決定をして次のプロセスに進まなければいけない現実的な現場で、文句だけ言うような人が嫌われるのは当然ですね。
そんな代替案を持つことの重要性について考えてみましょう。
代替案がないと議論じゃない
以前、チーム内のミーティングで若手も交えて議論している際に、こんなやりとりがありました。
おっさんの案は少し違うと思うんですよね。
わかった。では、具体的にどうすればいいの?これの代替案は何?
うーーん
具体的にこうすればどうだ?といった案を出さないで、何か違うとだけ言うのは議論じゃないよ。代替案がないのに文句だけ言ってるんじゃ評論家だよ。
(むっとして)それは心外です。
どうすればいいのか一緒に議論して考えてください。
もっと頭使って考えてまとめてから話してほしいなぁ。。。。
こんな感じで具体案を出さないけど文句を言う人は結構います。
特に議論に慣れていない若い人には多いです。何か感じている違和感を整理して、言語化できないのでしょう。
頑張って何かを発言しようとしているのは伝わるのですが、プロフェッショナルな人材としてはもう1段階上に行ってほしいです。
議論に慣れた人は代替案も出さずに文句だけを言う人の罪深さは理解しているのでこんなことはおきません。経験が浅い新人だったりすると慣れていないのでチョイチョイ発生しちゃいます。いや、シニアな方でも結構いるかも。
更にわかりやすく考えるためにも、具体的な事例で考えてみましょう。
よく世間でも脱原発の議論が叫ばれますが、代替案を示さずに文句だけ言っているのがほとんどですね。原発に本当に反対したいのであれば、下記のように具体的に言いましょう。
原発は反対だ。
多少発電コストが上がるが、リスクの少ない火力発電でエネルギーを賄えばいい
原発は反対だ。
早期に自然エネルギーで賄えるように研究開発を進めよう。
それまでは仕方ないが原発に頼るしかない
「原発反対!」とだけ騒いでいる人達は典型的な代替案を示さないで文句を言う人です。
議論の場で代替案を出さない人は、「原発反対!!」と言っているだけの人と同じと考えるとそのヤヴァさがわかってきませんか?
議論・言語化が苦手な人は何をしたらいいか
この手の議論が苦手な人は、現在の事実関係と言いたいことの関係が整理出来ていません。
まずは、今ある「事実(≒ファクト)」と「言いたいこと(≒示唆)」をそれぞれ別々にホワイトボードでもノートでもなんでもいいので、書き出してみましょう。
ファクトと示唆の違いを認識するだけで、議論のレベルは一段上がります。そのうえで、ファクトと示唆を論理的に結びつけるという作業をやった上で、会議に参加してください。
慣れればできるようになります。
最初は「ファクト」と「示唆」を整理するだけでも十分です。
書き出して整理してみてください。
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「ファクト」と「示唆」の話も合わせて読んで頂くと頭の使い方が上手になると思います。ぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後、ファンド・コンサルで10年以上働いて独立しました。今は、個人でコンサルやりながらニッチなメディアの運営を行っております。詳しいプロフィールはこちら。
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