プロマネとしてプロジェクトを任されると最初は不安なものです。それまでの優秀な先輩方の背中を見ていよいよ俺にも順番が回ってきたと喜んでください。優秀な先輩の下について学んでいたら問題ないのですが、クソ上司がいた場合は要注意です。自然とクソ上司のやり方が刷り込まれている可能性があります。
しかし安心してください。プロマネとして言ってはいけないことはたった1つしかありません。これを言ったらアウトであり、自分は無能という究極のNGワードがあります。その究極のNGワードについて考えましょう。
究極NGワードは「◯◯◯◯◯◯◯◯◯」
勿体ぶりましたが究極のNGワードをお教えしましょう。こんなシチュエーションで使われることが多いです。
プロマネくん「XXさん、ちょっとこれについて調べて、わかったら教えてくれるかな?」
アソシくん「期限はいつですか?」
プロマネくん「なるはやでお願い。」
アソシくん「、、、、、はい、、、」
「なるはやでお願い」
映画でも「ASAP!!」として使われるのを耳にします。これこそ仕事が出来ない人が乱用する麻薬のようなマジックワードです。この言葉が出た段階でそのプロジェクトは炎上することを覚悟してください。残念ながらそのプロマネはハズレです。プロジェクトの終わりまでプロマネくんはポジションも取らずに方針もブレブレでクライアントの期待値コントロールも出来ないでしょう。
なぜ「なるはやでお願い」がダメかというと、これを言う人はプロジェクト全体のスケジュールや作業工程が組めていないからです。プロジェクトのゴールを見据えておおよそのロードマップが見えてないプロマネくんに限って、「なるはやでお願い!」を連発して、ブルドーザー型の作業によるパワープレイになってしまいます。
その結果、プロジェクトは行き当たりばったりになり、そのチームは膨大で非効率な作業に忙殺され、疲弊し、投下時間の割に成果が得られないという目も当てられない状況になります。めちゃくちゃ頑張って毎日遅くまで残って仕事している人で、評価されない人の典型ですね。そんな人がプロマネやったらチーム全員皆殺しです。ジェノサイドです。
プロマネの立場で心当たりがある人は反省してください。一度自分の仕事のやり方を見つめ直しましょう。今のままではそれ以上出世は出来ず、若手から「あのプロマネはヤバい」という評価が広まり、クビになるでしょう。
不幸にも若手の人で、「なるはやでお願い」を乱用するプロマネに下に入ってしまったら毎回遠慮せずに、「なるはやっていつまでですか?30分ですか?3時間ですか?明日の朝ですか?」と問い詰めてあげてください。いずれクビになるか、心を入れ替えるかのどちらかなので遠慮はいりません。
まとめ:常に締切を宣言しよう
プロマネとしてプロジェクトを仕切る際に、仮説が不安定なプロジェクト開始時は特に不安で早くアウトプットが欲しい気持ちはわかります。しかし、「なるべく早くお願い」といって若いアソシくんに無駄なストレスをかけて疲弊させてはいけません。「30分でザックリ規模感だけでもわかるアウトプットお願い」とか「17:00までに市場セグメントとプレイヤーの棲み分け調べて」と具体的な数値で指示をして期限を切りましょう。「なるはやでお願い!」を使って良いのは国家がテロの脅威にさらされているぐらいの緊急事態だけにしてください。チーム内のスケジュールもコントロールできない人はクライアントの期待値をコントロールすることなんて無理です。社内に悪い噂が立って、クビもしくは偉いんだか偉くないんだかよくわからない横文字のタイトルを付けられて疎まれながら過ごすことになるでしょう。
絶対に「なるはやでお願い」と言うのはやめましょう。
以上、「プロマネとして絶対に言ってはいけないたった1つの究極NGワード」でした。
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プロマネをこなして行くとプロジェクトの採算がわかるようになってきます。会社への収益貢献と自分の給料との矛盾点が見え始めた方はぜひこちらもあわせて読んで頂き、構造的な問題を理解しておきましょう。
大学卒業後、ファンド・コンサルで10年以上働いて独立しました。今は、個人でコンサルやりながらニッチなメディアの運営を行っております。詳しいプロフィールはこちら。
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